戦力外ならびに引退発表

最終節が終わってぼんやりしていたのも束の間、あっという間に戦力外が発表された。
今年はかなり衝撃的な発表内容だったので、個人的にもかなりショックが大きいのだが、清水元監督が「すぽるたん」で言ったように、契約の中で生きているプロ選手なので仕方ない部分もあるのだろう。
サポーターとしては残念でなりませんが、彼らのこれからの活躍を願うばかりです。


熊谷浩二 (引退)
今年はキャプテンとしてベガルタを統率した。
怪我が続いた上、キャプテンとしての重責やプレッシャ−も多く、特に勝てなかった前半は辛い思いをしたに違いないと思う。
しかし、誰が何と言おうとも、怪我明けすぐに出場した試合で見せた、あの中田ばりの集中力の高いプレーが熊谷の真価だと思う。 ライン際での強さで熊谷の右に出る者もいないだろう。
ここ数試合、思うようなプレーが出来ていなかったのは、脚が痛いのに無理を押して出場していたからじゃないだろうか。責任感の強すぎるプレーヤーなのだ、多分。
そして熊谷はキャプテンやボランチとしての活躍だけではなく、若手の育成でも随分チームに貢献してくれた。
梁や関口の大きな飛躍が熊谷の指導によるところを多としていることを鑑みても、これから先もベガルタで指導者としていてくれたら、とても嬉しい。
なにはともあれ、キャプテン、お疲れさまでした。


財前宣之
説明する必要がない、仙台のファンタジスタにして象徴。
2001年は財前のゴールでJ1昇格を決めている。
一昨年までは怪我で泣くことが多かったが、去年のズデンコ体制で大きく飛躍。右SHのポジションからFWまでやらされ、おそらく自身の引き出しを増やしたことだろう。
今年は5月くらいからスタメン落ちを経験し、それを乗り越えたことによって選手としてのメンタリティの強さを養ったに違いないと信じている。
色々批判されることも多いが、それもこれも仙台の人が財前を愛し、信じているからだったろうと思う。
どこに行っても活躍出来る才能と精神力を備えているので心配はしていません。財前が在籍するチームと対決するようなことがあれば、むしろ仙台を心配します。
長い間ありがとうございました。これからのご活躍をお祈りします。


森川拓巳

ベガルタの頼れる左SB。
身長171センチというDFとしては大きなハンデを背負いつつも、背の低さなど物ともしない活躍をしてくれた。
はっきり言って、森川を使わないのは、監督の目が節穴だったからだ。
それくらい森川はすごい。なにがすごいって、ボールのパスコースを読みきったインターセプト、相手FWにがんがんあたっていく強気な守備、そして前での攻撃が膠着すると喝を入れるかのように一人でがんがん上がって超ロングシュートを放つところなどなど。
あのロングシュートで何度チームが息を吹き返したことか。
今年、あまり森川のプレーを見られなかったのが残念でなりません。
今後のご活躍を確信すると共に、お祈りいたします。


森田耕一郎
ベガルタ第四のGK。
FC東京にレンタル移籍中なので、もしかしたら今後FC東京に本移籍するかもしれないなあ。
彼の潜在能力の高さは万人がうなずくところであり、練習中、藤川GKコーチに罵倒されながらも頑張っていた姿が忘れられない。
おそらく将来素晴らしいGKとして活躍することでしょう。今後の活躍をお祈りします。



松浦宏治
昨年トライアウトでベガルタに入団。
スピードと身体能力の高さを武器にしたFW。練習試合やサテライトではその才能をあまりなく発揮するのに、リーグ戦となるとなかなか能力を出せずにいるのが見ていてももどかしかった。
とは言え、才能と能力があることには間違いないので、活躍できる場所さえ確保できればなあという気はする。
トップよりは1.5列目くらいで使われたほうが生きるみたいだ。
これからも活躍をお祈りします。


秋葉竜児
左利きのサイドプレーヤー。
彼のすごさは岩本テルなみに曲がるFK。残念ながら、このFKをリーグ戦で観ることは出来なかったが、サテライトや練習試合で随分堪能しました。
そして、広大に大声で後ろからコーチングされる場面も、練習を観にいくときの楽しみの一つでした。
一回、広大に注意された時、小声で「うっせーな」を言うのを聞いて爆笑しそうになったこともあります。
これからも是非、精度の高いFKの技を磨いて、岩本テルみたいなプレーヤーになってください。ご活躍をお祈りしています。


大河内秀樹
DF。公式戦出場は今季の天皇杯、VSマリノス戦で果たした。
まだまだ若いので、DFとして磨くべき技はありますが、身体能力の高さとあたりの強さといった、自分のアドバンテージを向上させて頑張ってください。
これからのご活躍をお祈りしています。


上記の選手のほか、今年それぞれ13点ずつを取ったバロンとシュウェンクとも、来年の契約を結ばないこととなってしまった。


シュウェンク
前半こそは寒さと日本のサッカーに慣れていなかったため、色々辛いことを経験したようだが、夏になっていきなり真価を発揮。
夏の暑さに異様に弱いベガルタでは異彩を放つプレーヤーだった。
試合中、ゴールを決めた時の満面の笑顔と、ファールを取られそうになると審判に愛嬌を振りまく姿もキュートだった。
せっかくチームにフィットしてきたのになあ。残念でなりません。
これからの活躍をお祈りします。


バロン
ブラジル人なのに、日本語が異様に流暢なのは、自分のことを「ワタシ」ではなく「俺」と呼ぶことからも察することが出来る。
すごいのは日本語ばかりではなく、ゴール前でのポストプレーも同様。
ゴール前で相手DFが何人来ようとも慌てることなくボールをさばく姿が印象的。
最後の方はなんだかんだ言っても、一試合につき一点くらい取ってたからなあ。30歳とはいえ、まだまだやれるでしょう。
これからのご活躍をお祈りします。