神戸 × ベガルタ 0-1

今日はアウェイでの神戸戦。スポーツカフェで観戦した。

前半は神戸の攻撃をしのぐだけが精一杯という、守備一辺倒の展開。
それにしても、神戸の攻撃は結構いいなあ、と、敵ながら思ってしまう。
なにがいいのかと言うと、全員がフリーランニングをし、ベガルタのＦＷを二人、三人で囲み、そしてオーバーラップをしてのサイド攻撃。
しかも、神戸には新加入のバロンがいる。
言うまでも無いが去年まで仙台でプレーしていた、あの日本語の流暢なバロンだ。
そして、そのバロンをものすごく行かせるキックを持っている三浦アツ。
はっきり言って、前半・後半を通して、三浦アツのＦＫは恐ろしかった。本当に狙ったところに、ピンポイントでボールが落ちていくのだから、敵としてこれほど嫌な相手はいない。
一方のベガルタはというと、悪い時にいつもそうであるように、針の穴を通すかのような、中央の狭いところにばかりパスを出し、中盤が間延びしている。
そしてセカンドボールが全然拾えない。
ブラジル人はブラジル人にしかパスを出さない。
でも、だからと言ってサイドの選手が果敢にオーバーラップをしてパスを催促、ということも無いのだ。
うーん、課題多し、というところである。
とは言え、前半は相手のミスシュートと高桑の超人的なセーブに救われ、何とか失点ナシで折り返した。

で、後半。
後半も前半と殆ど変わらず、勿論交代もナシのまま続くが、20分頃から突然チームの状態が良くなった。
なにがあったのか画面からはさっぱりわからないのだが、突然サイドを使って攻撃できるようになり、パスも繋がるようになり、後ろからのオーバーラップも見られるようになった。
その辺からベガルタの選手がシュートを打つ回数も多くなったのだが、それがついに功を奏したのが88分。
後ろからチアゴが出した長いパスを梁がシュート。
そのシュートはＧＫにはじかれたが、そこに詰めていたボルジェスがこぼれたボールをゴールに押し込んだ。
その瞬間、スポーツカフェでは殆ど総立ち。
全員（少なくともわたしの周囲の人々は）が立ち上がり、周囲の人とハイタッチをしていた。
終いにはボルジェスコールまで起こり、相当盛り上がったのだが、この後に失点しやすいのがわがベガルタ。
しかし、今回はしっかり集中して、その後の残り短い時間をしっかり守りきってくれ、勝利を手にすることが出来た。

それにしても、今日の勝利は本当に高桑さまさまと言わねばならないと思う。
前半・後半通して、一体何本のシュートを防いでくれたことだろう。
神戸はいいサッカーをしていただけに、今日の敗北をきっと苦々しく思っているに違いないと思う。はっきり言って、高桑に負けたといっても過言ではないと思う。
ただ、ベガルタ側もいくら酷い試合をしていたと言っても、そこで最後に勝ち点を取るだけの力があるということには変わりないと思う。
結局はリーグの最後に近づいていけば、こうやってもぎ取った勝ち点が物を言うのだから、そういう意味でも今日のボルジェスの得点は値千金だと思う。

しかし、バロンが神戸に加入したと聞いた時は、移籍先が決まって本当に良かったと喜んだものだが、今日の試合を観て、バロンはきっと神戸で活躍するだろうなと思った。
というのも、神戸でのバロンは純粋にポストプレーヤーとしての役割を果たしているし、その彼を十分に生かすパスを繰り出せる三浦アツもいるのだ。
多分、去年のベガルタのサッカーよりも、神戸にいるほうがずっとバロンの能力は生かされるだろう。
彼はまだまだやれると思うし、是非とも活躍して欲しいと思う。勿論、ベガルタ戦以外で。

ああ、それにしても、今日は勝てて本当に良かった。