モンテディオ山形VS水戸ホーリーホック 3-0

今週はベガルタ鳥栖の試合だけが日曜開催なので、今日は山形まで山形VS水戸戦を観てきた。
試合前から、両サポーターは面白コールの交換を行うなど、試合以外にも見所満載。
そのコールというのは因みに、
ホーリーホック!」
「山形ディオ!」
「調子はどうだい?」
「J1昇格!」
「一緒に昇格!」
「一緒に行こうぜ」
「約束―水戸!」
「ゆびきりげんまん!」
「水戸いいやつ!」
「照れるぜベイベー!」
「始まるよ」
「始めるぞ」
というもの。
わたしはメインの、どちらかというと水戸寄りの席にいたのだが、聞いている間からおっかしくてしょうがなかった。
仙台戦のときは、ベガサポが面白がって日本の応援を始めたり、野球の応援を始めるなど、コール交換というよりも、ベガサポが勝手にはしゃいでいる感があるのだが、今回は両チームのサポーター同士のやり取りが何度も続いていて楽しかった。
しかも、水戸サポの近くにいたからわかるのだが、山形サポがなにか言うたびに、水戸サポのほうは、「ごにょごにょ」という感じで皆で相談していたのが面白かった。
山形のほうも、もしかして水戸みたいに数人で相談してたのだろうか。
なんにしても、ああいう感じで試合を始めると、試合が始まってからも両チームのサポーター同士間で不必要な緊張感が無くていいなと思った。


ところで試合。
今日の試合は前半から殆ど終始して山形のペースだった。
今日の山形はほんとうに素晴らしくて、パスを繋いでゴール前まで持っていくという、ポゼッションサッカーのお手本のような試合展開が出来たと思う。
そのおかげというかなんと言うか、山形は前半から得点の匂いがぷんぷんしていた。
ところが、どういうわけか、何度も何度も決定機を作りながらも、得点には至らないという時間が続く。
それを打ち破ったのが、前半36分、林のゴールだ。
彼はほんとうに献身的な選手で、いつもピッチの上を縦横無尽に走り回っている。
これまでは彼のようにフリーランニングを苦としない選手がいなかった(あるいは少なかった)ために、なかなか中盤以降の攻撃がうまく行かなかったのだが、林が入ってレアンドロと2トップになってからの山形は攻撃に随分厚みが出たと思う。
今日の彼のゴールは、そういった彼のプレ−の成果が出た結果という他ない。


このゴールを皮切りに、今日の山形はなんと3-0での圧勝をおさめた。
前半、林の得点後も山形は攻撃の手を休めなかったが、前半はそのまま1-0のまま終了。
そして、後半になっても山形の攻撃はまったく途切れることなく続く。
水戸といえば、アンデルソンの攻撃力が脅威だと思っていたが、今日は主にレオナルドが彼をケアすることで対応。
90分間、殆どアンデルソンには何もさせなかったと言っていいと思う。
そして、後半62分にレアンドロが追加点を入れた。
これは中盤中ごろからボールを持ってドリブル突破を試みたレアンドロが、一度は相手DFにボールをカットされ、転びそうになりながらも、すぐに体勢を立て直し、再びドリブルからシュートに持っていくという形だった。
見ていても、「おお、さすがストライカー」と賞賛したくなるような、美しいシュートだった。
この得点で、水戸のほうは随分と意気消沈したように見えたが、更に山形はその3分後に駄目押しの追加点を入れた。
これは、ゴールに向かって左のほうからドリブルしていたレアンドロがゴール前、DFをひきつけたところでゴール前右のスペースにパスを出し、そこに詰めていた臼井がボールをゴールに押し込むという形だった。
この形はベガルタの菅井が得意としているパターンで、こういうシュートが決まるのは、臼井や菅井のように長い距離を走ってスペースに飛び出すのが得意な選手がいてこその形だと思う。
臼井は、今日はSHをやっていたが、SBのポジションからでも得点をどんどん狙ってくる攻撃的な選手で、特に財前と組んだときのサイドチェンジやオーバーラップが素晴らしい。

それ以外にも、財前はキレキレ。
惜しいシュートは数本あったし、相変わらずCKやFKも良いボールを蹴るなあと、賛嘆の連続。
レアンドロも随分調子が上がっているようで、どんどんボールを持ってドリブルを仕掛けるし、かと言って、以前ほど自分だけでどうこうしようと思ってるわけじゃないようで、見方にもしっかりパスを出す。
そして、守備の要はなんと言っても、レオナルドと小原だ。
最終ラインでしっかりケアする二人の安定度は抜群。特にレアンドロ
とは言え、中盤で汗かき役をしっかりこなしていた永井がいてこその最終ラインということはいえる。
いやあ、今日は誰もが良くて、本当に誰が良かったと言うことが出来ないほどだ。
因みにわたしがいちばん良かったと思うのは、実は木村誠。
彼の思い切りの良い上がりっぷりと、あの運動量、そして守備の危なげなさ。どれを取っても、今日はほんとうに良かった。


こんな感じで、ほんとうに今日は点数差以上に山形の圧勝だったと思う。
今日は天気も良かったし、風はちょっと強かったものの、まさにサッカー観戦日和というべきで、ほんとうに楽しかった。
因みに、今日はじめて食べた、だっちゃ豆とかいうもののアイスは美味しかった。
ほんとうはちょっと面白半分で買ったのだが、食べてみたら予想を裏切る美味さで吃驚した。
なんか、枝豆みたいな味なのだが、ずんだともちょっと違うという、不思議な豆味だった。
次に山形戦を観るときも、絶対に食べようと思う。


さて、この試合に勝ったことで山形は暫定六位に浮上。
今日は柏以下、横浜FCヴェルディなども勝ったので、わがベガルタも明日は絶対に負けられない。
第一クールで勝利したとは言え、相手は奸計に長けた松本育夫監督のこと。油断はするまじ。

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