オースターの本は前半が「Hand to Mouth」と言う、作家が若い頃の苦節時代について書いたエッセイが入っているので、買おうか買うまいか少々考えたが、後半には9.11のことやらなんかについた比較的あたらしいエッセイも入っているようなので買ってしまった。
オースターの本に限って言うと、翻訳よりも原書のほうがよっぽど読みやすいので、原書で読んだ本は原則的に日本語では読み直さない。体に吸収された文体のリズムが崩されないように。
ところが最初に日本語で読んだ小説に関しては、原書でも読むのも辞さないことが多い。
翻訳の難しさというのは結局のところ、原書を超えられないということと、翻訳は原書のリズムを壊してはならないという事に集約される。そして勿論、翻訳の文体は古くなるということも。
その点、しばらく前に出た村上春樹翻訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」はものすごくよかったのじゃないかと思う。
わたしの個人的な感想としては、村上春樹の翻訳はサリンジャーの原文のリズムにかなり近いと思うし、なによりも言葉があたらしいことが魅力的だ。
翻訳の殆どの場合、言葉のアップデイトが必要だ。時には翻訳自体がクラシックになるような類稀なケースもあるのだけれど。例えば岡本綺堂アラビアン・ナイトとかね。


本を買って満足したあと、次の用事までにちょっとだけ時間があったので伊勢丹につい寄ってしまったのだが、結局昨日青山で見たTシャツを二枚買ってしまった。
最近知り合った女の子ふたりがスーパー・ブランドのロゴ入りの服ばかりを選んで着るようなタイプの洋服好きなのだが、なんとなく彼女達の洋服選びに影響されているような気がする。
せめてロゴ入りの服だけは着ないようにしなければ。胸に「Prada」なんて入っちゃってるTシャツとか寒すぎ!



さて、明日の夜はキリン杯。
なにがあってもそれまでには家に帰って試合を見なければ。
因みに帰宅途中にコンビニでナンバーを立ち読みし、自分の中の小野ブームが再燃。
明日もきっと小野に釘付けになることだろう。久保は出ないだろうし。
ああ、楽しみ。