ア・フラ・ポコ

Ura2004-09-01


前日から寝ないでずっとパッキングをし直していた妹を尻目に、わたしは多分一時間くらい眠ってから、再び5時半くらいに出掛ける準備をし、7時過ぎの成田エクスプレスに間に合うように家を出る。
妹の飛行機が朝10時半に出ると言うので、まあ二時間前に空港に着くことを考えると妥当な電車なのだが、それにしても早過ぎる。
その上、ようやくのことで成田エクスプレスに乗ると、そこは喫煙席。
喫煙席しか空きがなかったのでしょうがないのだが、乗った瞬間から車両に立ち込めた臭いに辟易。
最近周囲に煙草を吸う人がめっきり減ったので(もしくは吸わせない)、以前から苦手だった煙が更に苦手になってしまった。
しかもこの日は悪いことに殆ど寝ていなかったので、咽喉の粘膜に他人の吐いた煙とニコチンがべっとりついているような気がして気色悪かった。やれやれ。



空港はそれほど混んでいるわけでも、かと言って空いているわけでもなかったが、妹の乗るヨーロッパ系航空会社のところは特別空いているようだった。団体客もいないし、家族連れも見当たらなかった。要するに殆ど全員が妹のように一人か、あるいは友人と二人と言う客が多いようだった。
荷物のチェックインやらなんやらを済ませてしまうと、後は搭乗時間を待つだけだ。
普段ならスターバックスやマックに行くのだが、この日はたまたま成田エクスプレスの喫煙席でサンドウィッチを食べてしまっていたので、何かを口にする気になれず、結局その辺のベンチで妹と延々と喋っているうちに搭乗時間10分前になった。


妹と一緒になってボディチェックのあるところの近くまで行き、妹が中に入るまでずっと手を振っていた。
ここ三ヶ月ばかり一緒に暮らしていたし、遊ぶときもいつも一緒だったので、彼女がイタリアに行ってしまうのは流石に寂しかった。
でもまあ、来年になればまた帰ってくるし、何よりもわたしはこれから実家に戻るのだ。プティットに会えるのだ。
と思いながら、空港から東京駅に向かい、実家を目指す。
しかし帰りの成田エクスプレスの中では睡魔に負けて眠り込んでしまい、東京駅で降り損ねてしまったのには参った。
電車で寝過ごすなんて初めてのことだったので、その後の新幹線ではつい緊張してしまった。