Connie&Carla コニー&カーラ  ★★★★☆

Ura2004-12-21

監督:マイケル・レンベック
出演:ニア・ヴァルダロス、トニ・コレット、デヴィット・ドゥカヴニー、スティーヴン・スピネラ、デビー・レイノルズ


幼馴染のコニーとカーラは小学生の頃からスターになることを夢見て、大人になった今も小さなラウンジでショーをしていた。ところがたまたまギャングの一人が仲間のギャングに殺される場面を目撃してしまい、しかも彼女たちのかばんにコカインの袋が隠されていたことが発覚。そのときからふたりはギャングに追われる身になってしまった。
ふたりは色々考えた挙句、ロスへ逃げ、しかもドラッグクイーンとしてショーに出ることを考え付く。
最初は何もかもがうまくいき、ふたりのショーは話題を呼び人気も出たが、やがて少しずつ問題が出始める。

    • -

この映画にはわたしのだいすきなトニ・コレットが出ているばかりか、なんと「My Big Fat Greek Wedding」のニア・ヴァルダロスとコンビを組んでいるというので、観るしかないという感じで観て来たのだが、期待していた通り面白かった。
話自体は往年の名作「お熱いのがお好き」を女性版にして「バードケージ」を混ぜたような感じで、あまり目新しいところは見られない。どちらかというと、安心して見られるコメディという感じだろうか。
とは言え、ふたりがギャングから逃げようとしてシカゴから出て行く場面では、ふたりが「テルマ&ルイーズ」をイメージしたような格好で出掛けることや、「テルマ、行くわよ!」とかいう台詞が出てくるというような、細かいところでの笑いが盛り込まれているところは個人的にツボだった。
そしてふたりのドラッグクイーン姿がはまっていることといったら!
最初にロスでオーディションを受ける場面など、ふたりしてライザ・ミネリの真似で登場するのだが、それがまたオカマっぽくて良い。
それを見てまた「キャバレー!オリジナルだわー」と野次るホモも受ける。

そして極めつけは、ドラッグクイーンであるニア・ヴァルダロスとデイヴィッド・ドゥカヴニーのラブストーリー。
ニアが常にオカマとして登場するのでそれだけでも結構可笑しいのだが、その横にキュートなドゥカヴニーがいるのがまた笑える。
しかもその「オカマ」ニアがドゥカヴニーにマニキュアを施したり、キスしちゃったりするのだ。
因みにキスされたドゥカヴニーはいかにも吐きそうな顔をするのが衝撃的。

最後はこの手の映画にありがちな大円談で終わる。
悪者は全員捕まり、コニーとカーラはオカマではなく本物の女であることを「カミングアウト」する。そして勿論、ニア(つまりコニー)とドゥカヴニーもうまく行く。万々歳である。
ちょっと出来すぎのような気がしないでもないが、映画をずっと観ているとまったくそんな気はしない。
所謂往年の名作のようなあったかみのあるコメディに仕上がっている。