Down With Love 恋は邪魔者 ★☆☆☆☆

Ura2005-03-22


監督  ペイトン・リード
出演  レニー・ゼルウィガーユアン・マクレガー、デヴィッド・ハイド・ピアース


これは本当に酷い映画だ。
面白可笑しいラブコメを60年代風にアレンジした映画という狙いなのだろうが、主役の二人にまったく魅力がないため、観ていてもげんなりするばかりで、さっぱり面白くない。
話自体はあまりにありきたりと言うか、平凡で表層的な展開ばかりするので、最期までこの映画を観た自分に喝采したくなるほどである。

しかし、中途半端に筋肉と贅肉が体中につきまくり、首にはしっかり皺が刻み込まれ、その上60年代風の厚化粧を施されたレニー・ゼルウィガーはともかくとしても、ユアン・マクレガーのあの変わりようは一体なんだろう?
トレインスポッティング」で鮮烈な世界デビューを果たし、数年後には同じくダニー・ボイル監督による「普通じゃない」でキュートな姿を見せたユアン・マクレガーは一体どこに行ったのか!?
はっきり言って、一つや二つの要素を直したところでどうにもならない映画のことなんかよりも、才能と魅力を存分に兼ね備えていたはずだった俳優の行方の方がよっぽど気にかかるところである。
NYの女たちを虜にするスター・ジャーナリストを演じているため、作中頻繁にユアンの着替えシーンが出てくるのだが、「トレインスポッティング」での鶏がらのような体つきのジャンキーとは違った、不健康な痩せぎすの体を披露するのも止めてほしいし、黒髪もまったく似合ってない。
でもなによりも、やつれきったようなあの顔!あの顔こそがすべての原因と言う気がする。

ちなみにスター・ジャーナリストを雇っている社長を演じているのがデイヴィッド・ハイド・ピアース。
「Frasier」(アメリカのシットコム)を観ている人なら誰でもわかる、あのナイルズ役の俳優である。
結局この映画に関しては、一番面白かったのは実はこの俳優で、顔と彼の動きを観ているだけで可笑しかった。
と言うか、彼がいるからこそ、最期までこのくだらない映画を観れたという他ない。
ほんと、純粋に時間の無駄でした。

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