すきになってはいけない

Ura2005-04-04


「好きになってはいけない国」という本を読んでいる。
好きになってはいけない国、それは日本。そして好きになってはいけないと思っているのは、韓国の人々だ。
日本と韓国の間には過去から現在に至るまで、歴史的に色々な問題があって、2002年のW杯共同開催によってそれらの障壁も一旦はなくなったかのように思えたが、このところまた竹島問題などが原因となり、韓国におけるジャパンバッシングが過熱気味のようだ。

ところで、同書を読んでいてふと思ったのだが、「韓国ブーム」という言葉がどうも耳になじまないような気がする。
それはなぜなのかというと、よくよく考えてみたところ、普段われわれは「アメリカブーム」や「フランスブーム」とは決して言わないようだ。
アメリカの文化(それが「文化」と呼べるかどうかはまた別の問題として)は戦後、日本文化にすっかり組み込まれて同化している感があるし、 フランス文化に関しては、文学を始めとして、かなり早い時期から日本の知識階級に親しまれている。
ところが相手がこと韓国となると、途端に「韓流ブーム」となるのだ。
そりゃ、わたしが違和感を覚えるのも当たり前のことなのかもしれない。
これは些細な言葉上の問題のように聞こえるかもしれないが、そんなふとした言葉遣いからも、韓国という日本から一番近くにある国が、実はもっとも遠い国であることが窺い知れるのでないだろうか。


それにしても、この本を読むと韓国の人々が日本に対して抱いている、複雑な感情がちょっとだけ分かるような気がする。
そして、(一部の)日本人がなぜこんなに韓国に夢中になるのかというヒントのようなものも見つかるかもしれない。
わたし個人としては、韓国人の友人は何人もいるし、韓国の文化をまったく知らないというわけでもないのに、最近TVでよく目にする韓国の俳優たちを見てもかっこいいと思ったことは一度もないし、横浜でサッカーをやっているあの選手に至っては、キャンディ・キャンディの「テリウス」の異名をとるなんて片腹痛いとすら思っているほどだ。
しかし、そんなことをすべてひっくるめても尚、何かあると思わせるのが韓国という国なのである。
ヒディンクが代表監督をやってる頃、日本は何度も苦杯を嘗めさせられたもんなあ。
後半のあの信じられないような追い上げをやってのけるスタミナは、朝鮮人参とかキムチから来てるとしか思えない。
ヒディングの伝説的な采配、5トップは今でも鮮明に覚えていますよ。




それにしても安室奈美恵ファンである韓国のティーネイジャーが「アムロはすきだけど、日本は別に好きじゃない」みたいな発言を受けて、著者(でありインタビュアー)が寂しいような気持ちを抱くっていうのは、やっぱり相手が韓国だからなんだろうなあ。
わたしだってたとえば、トム・フォードは大好きだけど、だからと言ってアメリカという国がすきかと問われれば、それほど好きじゃないと答えるし、ことアメリカ政府となると嫌いとしか答えようがないではないか。



韓国発! 日本へのまなざし 好きになってはいけない国。 (文春文庫)

韓国発! 日本へのまなざし 好きになってはいけない国。 (文春文庫)


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