みちのくダービー

Ura2005-06-25



今日はみちのくダービーニ回戦。山形にて。
まあ、山形にて、とは言ってみたものの、山形は仙台の準ホームなので、状況はあまりホームと変わらない。
なにしろ観客動員数は19000人を有に超えていたし、どう見てもスタジアムの半分以上が黄色いユニフォームで埋まっていた。
しかもベガサポの多くが、試合時間は7時からだというのに、開場時間である4時には到着しているという念の入り様。
ここまで来ると、ベガサポって山形にとっていいお客さんなんじゃないだろうかと思ってしまう。


ところで今日のみちのくダービーは色々面白いことがあった。
まずはベガルタ側のコールリーダーがひどく機知に富み且つ機転の利く人だったということ。
随分早い時間に始まった応援は、突然野球の「かっとばせー、ベガルタ!山形た・お・せ!おー」というもので、高校野球を彷彿させて愉快だった。
そして山形側のサポーターが青と白のパネルを掲げるというイベントがあったのだが、この時は、綺麗に出来上がった青と白のストライプを見るや、ベガルタのコアサポから日本代表コールがあがったのだ。
あまりの面白さに爆笑していたら、次は「アイーダ」の歌声が響きはじめ、しまいには「君が代」まで歌い始めた。
これはもうどう見ても、日本代表の応援。
面白がって歌に参加していたら、しめはしっかりベガルタコールだった。
いや、にわかに盛り上がって楽しかった。

 


ところで今日のスタメンは前節勝利した水戸戦のメンバーからかなり変えてきていた。
熊谷が警告累積で出場停止になったのは仕方ないとしても、それ以外のところもいじってきたのが、試合前からなんとなく不安だった。
ここしばらくずっと調子の良かった磯崎を外して富田を左SBに、ボランチの直樹をはずして、怪我から復帰して以来サテライトにしか出場していない村上を入れた。
そしてシルビーニョをトップ下で頭から使うために、ここ数試合トップ下でうまくやっていた大柴を右SHに入れたこともあまり嬉しくない変更だ。
勝っているチームはメンバーを変更しないというのがサッカーにおける原則だと思うのだが、ここにきてわがベガルタの監督はこういう不必要なメンバーチェンジとポジションの変更をしたばかりか、そのうちの富田と大柴にはポジションのコンバートすら強いている。
それでも試合に勝てば何も言うまいが、結果は0−0の引き分けだ。
しかも、その試合内容はぐだぐだ。
特に前半は開幕直後に戻ったのかと見まごうようなちぐはぐさだったが、昨日になって突然ボランチを直樹から村上に変えたことを考えれば、連携の悪さにも納得がいくというものだ。

それにしても前半・後半通して、今日は山形にはシュートを打たせっぱなしだった。
それでも失点で追われたのは、高桑のファインセーブが続いたのと、運がよかったということ。そして全員による必死の守備(あれが「ゆったり守る」ということなんだろうか!?)。
つまり、山形側のシュートはことごとくゴールポストに当たったり枠を外れたりして、たまたまゴールマウスに入らなかったというだけだ。
ベガルタ側も後半に入って前半よりはましになったが、中盤の緩さは結局最後まで修正できずに、中盤で山形側にボールを取られっぱなしになってしまった。
そしてセカンドボールをまったく拾えないので、ゲームの主導権は山形に握られっぱなし。
山形に押されている一方で今日は審判にも泣かされた。
試合開始直後からおかしなオフサイドをどんどん取られ、ベガルタ側はゴール前に全然切り込んでいけない。
なにしろ、シュウェンクなり大柴なりが前線に入り込もうとするたびに笛が鳴るのだ。
そして意味不明のカードとファールの乱発。
引き分けたのははっきり言って運がよかったとしか思えない。


それでも良い面をあえて見れば、後半森川が退場になって修正のために入った広大と関口が活躍したことだろうか。
特に広大のプレーは目覚しく、彼がトップチームでも十分やっていけるレベルだということが証明されたと思う。
相変わらず曖昧な基準でオフサイドやファールを乱発する副審に向かって富澤と共に文句を言っている広大は、とてもじゃないがルーキーには見えなかった。
そして関口。
彼はここしばらくスランプに陥ったようで、なんとなく気にしていたのだが、東京ヴェルディとのサテライトで復活の兆しを見せ、今日はそれよりもさらに良くなっていたように思う。
彼らみたいな若い選手が頑張ってくれると見ていて嬉しい。


それにしても今日の試合は普通のメンバー構成なら勝てたんじゃないかと思うのに、本当に悔しい。
監督の勝手な思惑でチームの足を引っ張るのだけは、本当に辞めて欲しいと思ってやまないところだ。


因みに今日の村上は中盤で比較的ミスもあったのだが、前半に村上に向かって「落ち着け!村上!」というコールがあがったばかりか、村上が小さく手を挙げてそれに応えているのが面白かった。
でも彼の名誉のために言うと、後半最後のほうで山形の佐々木勇人(確か)がドリブルでゴール前に切り込んでくる場面を止めたのは村上だった。
あそこで止められなかったら、点が入っていたかもしれないくらい重要な場面だったので、もうあれだけでほかのミスは全部帳消しというくらいの大きな働きだったと思う。
実際、わたしの後ろの方からは「村上、よくやった。今日はもう仕事を十分にした」というお褒めの言葉があったし、わたしも同意見だ。
怪我から復帰したばかりの村上をそもそもスタメンでいきなり使おうと思う人が悪いのだ。
あと、シルビはもう90分プレーしても平気そうだった。
相変わらずいいところにパスを出すのだけれど、今日は全般的に全員が下がり気味で、シルビーニョがパスを出しても誰もいないという場面が目立ったような気がする。
まあ、なににしても、18節まで来ていてスタメンのおこし方もわからないようじゃ、本当に問題だと思うわけです。


では最後に今日見たかわいらしいものを。
ちょっとうつむき加減のベガッ太も今日の人選を悔やんでいるかのよう・・・かな。