ビッグムービー(Bowfinger) 1999 ★★☆☆☆

Ura2005-06-28



監督  フランク・オズ
出演  スティーブ・マーティン、エディー・マーフィー、ヘザー・グラハム


ハリウッドで弱小映画会社を営むボウフィンガー(マーティン)が会計係の書いた脚本で、大スターであるキット(エディー・マーフィー)主演映画を撮ろうとするのだが、キット本人に出演を断られたため、彼には知らせずに、勝手に撮影してしまうことにする。

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大スターが映画出演を承諾してくれないから、だったら勝手に撮って編集でなんとか映画を作ってしまおうという発想が面白い。
それから映画スターであるキットが実はいろんな種類の強迫観念に悩まされており、新興宗教に入れ込んでいるというのも結構笑える。
黒人であるキットがいつも差別されていると思い込み、「オスカーにノミネートされないのは俺が黒人なのに奴隷の役をやらないからだ」と言い放ったり、しかもそれを本気で信じているあたり、かなり精神的に歪んでいるのは一目瞭然だ。
映画界ではもっともセクシーと言われている彼が、実はチアリーダーだけをターゲットにした露出狂だったり。
そして、それらの問題を全部解決するために、キットは新興宗教の教祖(テレンス・スタンプ)に頼りきっているのだ。


ところが、これら以外にはそれほど見所は無い。
キット主演映画のアクションシーンをそっくりさんで撮ってしまうのもまあ、面白いといえば面白いのだが、実はそのそっくりさんがキットの実の兄だったりと、ステレオタイプの展開が多すぎるような気がする。
ステレオタイプといえば、オハイオからオーデションを受けにきた女の子(グラハム)もそうで、彼女は自分の出演カットを増やしたり、映画撮影での便宜をはかるために、映画クルーとどんどん関係を持っていく。
なんか、スティーブ・マーティンとエディーマーフィーが共演している意味とかもほとんどわからない。
それよりもむしろ、映画プロデューサーとして出てきたロバート・ダウニ−JRがもっと見たかった。
一体何のために彼を引っ張ってきたんだろう。
最後のほうは早送りしながら見るほどの退屈さ。