フレンチのしあわせのみつけ方 ★★★★☆
監督・脚本: イヴァン・アタル
出演: シャルロット・ゲンズブール、イヴァン・アタル、アラン・シャバほか
自動車販売会社に勤めるヴァンサンと不動産仲介業のガブリエルは7歳の息子と3人暮らし。他人にはしあわせに見える家族だが、夫には愛人の影も…。
友人のホテルマン、ジョルジュは大の恐妻家。妻のナタリーとは喧嘩も絶えず、いつか殺し合うのではと心配されている。同僚のフレッドは、恋人は日替わりのモテモテ独身。
既婚の2人はうらやましくて仕方がないが、フレッドは、その行動とは裏腹に結婚を望んでいる。
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結婚って一体なんなのだろう。
結婚って一体なんのためにするのだろう。
生まれてから一度も結婚願望が芽生えたことのない、そして未だ独身のわたしにはわかるはずもない謎が、この作品でも取り上げられている。
イヴァン演じるヴァンサンとシャルロット演じるガブリエルは一見理想的なカップルのように見える。
子供がありながら週末は二人でクラブに出掛けるし、夫の友人達は口を揃えて魅力たっぷりなガブリエルのことを褒めるのだ。
しかし結婚の崩壊はそんな二人の間にも滑り込んでくる。
フランス人にとって貞操観念がそれほど重要じゃない(少なくともわたしの友人達を見る限りでは)ことを別にしても、ここまで結婚生活を脅かす危険の多さを目の当たりにすると、もしかして結婚制度自体に無理があるのじゃなかろうという気がしてくる。
ま、それはそれとしても、アラン・シャバ演じるイヴァンの友人が結婚をして、「つまり妻一人か、(潜在的には)それ以外の女全部かって選択なんだよ」と言ってるのがおかしかった。
言い方は乱暴だけど、言い得て妙ではないか。
ま、なんにしても、わたしにはまだまだわかりそうにない結婚の謎。
でも映画を見てる限り、フランス人にもあまりわかってないようなので良しとしよう。
ただ一つ言いたいのは、HMV(じゃないかもしれないけど)であんなに魅惑的な人に出会ってしまったら、きっとわたしも追いかけてしまうだろうということだ。
チャンスの神様には前髪しかないのだから、しっかり掴まなければ。
ちなみにタイトルのつけ方も皮肉っぽくて好きだったのだが、邦題になるとなんとも間の抜けた的外れのものになってしまっているのが残念。
本来は「彼らは結婚して子供をたくさん作るでしょう」というタイトルだったのだ。
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