みちのくダービー一回戦は

Ura2006-04-22


ダービー一回戦は寿人曰く「準ホーム」の山形にて。
仙台はここ五試合無失点で前節は東京ヴェルディを3-0で下している。
一方の山形は、開幕からしばらく勝利を手に出来なかったものの、ここ二試合は連勝しており、ようやくチームとして完成のめどがついてきたという感じだ。


ということで満を持して迎えたみちのくダービー
結果は3-0で仙台の完勝だった。
試合前からさすがダービー、雰囲気は満点。
特に今年は、前シーズンまで仙台にいた財前が山形に移籍しているので、それだけでも盛り上がる要素満載という感じだ。

試合前は、両チームの選手たちの練習が始まってから、これでもかというくらい山形側がしつこく財前の応援歌を歌い続けて、財前も何度もサポーターたちに向かって手を挙げて挨拶していたのだが、それに業を煮やした?ベガルタ側も、財前の応援歌のひとつ(財前は唯一、2つ!応援歌を持っている選手なのだ)を歌って応戦。
その歌を受けて財前はベガルタ側にも手を挙げて応えていたが、なんだかそれを目の前で見ていても、財前が山形のチームでプレーすると言うことが未だに不思議でならなかった。


さて、試合内容はというと、前半立ち上がりは相変わらずというか、なんというか、守備中心で様子を見るベガルタ側に対し、細かいパス回しで攻撃を組み立てる山形側。
山形のキープレーヤーである財前には、仲良しの直樹がしつこくマークをしているので、財前は随分とやりづらそうではあったが、随所で良いパスを出したり、ベガルタをつり出す動きなどをしていた。
一方、前半20分頃になると、ベガルタ側は徐々に攻撃的な動きを見せるようになり、ゴール前にもFWが顔を出すようになってくる。
今回は警告累積で出場停止となったボルジェスのかわりに萬代が入っており、萬代とロペス、チアゴが中心となって攻撃を仕掛けていたのだが、山形側のマークが緩いと、あとは萬代の走り出しの動きなどが功を奏していた。


一点目は23分、熊林のシュートだったのだが、これはほんとうに素晴らしいループ気味のシュートだった。
これはもしかしたら、サイドからゴール前の選手に出そうとしたクロスだったのかもしれないが、強風に助けられてゴールネットを揺らす結果となった。
このゴールはほんとうに美しく、観ていたこちらのほうが興奮してしまった。
このゴールのあと、ベガルタの攻撃陣は更に活気付いたが、1-0のまま前半を終了した。


後半は、始まってすぐにベガルタ側にチャンスが訪れた。
実はこのときわたしはお手洗いに立っていたので、実際にゴールは見ていないのだが、ビデオで観たところによると、チアゴからゴール前の萬代に出たパスを、萬代がゴールに蹴り込み、GKがこぼしたボールをロペスがゴールマウスに流し込んだ格好だったようだ。
萬代のこの試合での活躍はまさに目覚しいとしか言いようが無く、何度もゴール前でのチャンスを演出していた。
しかも、萬代、ロペス、チアゴの関係がほんとうによく、後ろから見ていると、いつも三人がトライアングルの形で前線に走りこんでいくのだ。
つまり、パスの基点となる選手を軸にして、両側に二人のFWが開きつつ走りこんでいくのだ。
シンプルなようだが、ゴールに向かって二人のFWが開き気味に走りこんでいくという攻撃は、山形戦においては少なくとも有効だったように思う。
特にこの試合ではロペスがものすごく走っていて、向こうのDFは結構それに引きずられたのじゃないだろうか。


この後、三点目を得点したのは、なんと萬代だ。
萬代は試合を通してずっと良い動きをしていたが、やはりアシストするのと得点するのとでは、FWの選手にとっては意味が違う。
これはロペスが菅井にパスを出し、それを菅井が更に萬代にに出したところをゴール。
これはもう駄目押しという感じだった。


それにしても、今日の試合は一週間で三試合目ということもあってか、普段よりも守備にほころびがあったように思う。
前半すぐにレアンドロをフリーにしてシュートを打たれてしまい、そのシュートはたまたまゴールポストに当たったが、決定的な場面だった。
それ以外にも佐々木勇人をフリーで打たせたりと、結構危ない場面があった。
とは言え、サンタナ監督が試合後のコメントで言ったように、「良い守備陣というのはラッキーな守備陣でもある」というのは、ほんとうのことだ。
日程が込み入っていたこともあって選手の疲労もピークだったのだろうし、今週はゆっくり疲れを取って次の試合に臨んでほしいと思う。


ああ、それにしてもダービーで完勝というのは、ほんとうに嬉しい。
因みに試合後は選手の挨拶も見ずにベスパを出て、仙台で行われた岩本輝雄他のトークショウに行った。
このトークショウにはテルの他には、元日本代表の沢登、北澤、そして元ベガルタの福永などが来たのだが、ほんとうに面白かった。
詳細は、また時間があったときにでも。


因みにこの勝利によって、ベガルタは遂に二位浮上!
この調子で次も勝ち点3をもぎ取ろうと思います。