東京ヴェルディ1969VSベガルタ仙台

今日はベガルタにとってリーグ戦初の国立での試合。
相手はしかも暫定四位のヴェルディということで、ここでしっかり勝って、下位に差をつけておきたいところだったが、終ってみれば、それどころじゃない展開となってしまった。


前半はややヴェルディが主導権を握るような格好で試合が始まったが、ベガルタもそこはしっかり中盤でボールを奪い、前線までボールを持って上がるという、両者の力が拮抗したゲームとなっていた。
ヴェルディは新加入の両SBが攻撃に参加することで、前回対戦した時よりも随分とチームとしての連携が上がっているように感じたが、その点ベガルタはしばらく前からチームとして成熟しているので、細かいパスを出したり、長いパス一本でチャンスを作ったりと、いくつか見せ場を作った。
ところが、前半終了10分前ほどに、最終ラインでのマークのずれが出て、そこを突かれての失点をしてしまう。
とは言え、ここまではベガルタも先制点こそ奪われたものの、互角の戦いをしていた。


ところがだ。後半になると、途端に審判のジャッジが目に余るほどヴェルディ寄りとなってくる。
前半も確かに、ベガルタ側、特にブラジル人選手に対するヴェルディの選手たちのファールを流すような場面が多く観られたが、それでもゲームコントロールに大きく響くほどではなかった。
後半21分、ベガルタは攻撃のカードを増やすために、熊林、梁勇基を下げ、かわりに磯崎と萬代を投入する。
そしてその4分後、ペナルティエリア内でヴェルディの選手(森本?)を止めようとした木谷に対して一発レッドカードが出た。
このレッドカード自体に対しても疑問が残るが、まあ、そこは良しとしよう。
問題はこのファールからヴェルディに与えられることとなったPKの問題である。
佐々木聡氏はこのPKを「疑惑のPK」と呼んでいたが、まさに疑問以外のなにものでもない。
ヴェルディの大野が蹴ったボールを一度高桑が止めたのだが、そこで副審がファールを取った。これは村上に対してである。
勿論、高桑が執念で止めたPKはやり直し。
祈るような気持ちで二度目のPKを観ていたのだが、またもやここで高桑が奇跡的な能力を発揮し、再び止める。
しかし、ここで今度はGKである高桑に対するファールでイエローカードが出た。
二度止めたPKがまたもややり直しである。
今日の主審は鍋島審判、そして副審は鈴木審判。一体、なにを考えているのだろうか。
ふと、「これはヴェルディが得点するまで蹴りなおさせる気なのでは?」という考えが頭をよぎるが、その時悪い予感はまさに当たり、三度目の正直という感じで、大野の蹴ったボールがゴールネットを揺らすこととなった。
更に悪いことに、この審判のジャッジに抗議したベンチの小針が一発レッドカードで退場となり、白井が負傷で退場を余儀なくされる。
白井の負傷はかなり酷いようで、その後地に足をつけることが出来ず、スタッフにおぶわれて控え室に戻っていった。
この時点でベガルタ側は既に交代枠を三枚使っているので、白井が負傷したあとも交代出来ず、結局ピッチ上に9人だけで戦うこととなる。
その後、ベガルタの選手たちはなんとか得点のチャンスを作ろうと奮闘するが、11人対9人という数的不利もあり、結局2-0のまま試合が終了してしまった。


この試合に関しては審判に対する疑惑が大きく残るところだが、この怒りと悔しさを糧にして次節の札幌戦では是非とも有無を言わせない勝利を勝ち取ってほしいと思う。
次節はロペスが累積出場停止、木谷と小針がレッドで出場停止、そして白井も怪我如何では出場が危ぶまれる。


それにしても、今日の審判、鍋島審判、鈴木副審はほんとうに酷かった。
ホームアドバンテージということでヴェルディ寄りのジャッジをすることは予想の範疇だが、それにしてもあそこまで来ると不正を疑われても仕方ないのじゃないかと思ってしまう。
それに、最後のラモスのコメントも酷かった。
「たまにはこういう勝ち方もいいのじゃないか」というようなことを発言していたが、これまでラモスという人はフェアプレーを誇りにするような人だと思っていたので、自分は大きく勘違いをしていたのだな、と思わざるを得なかった。

まあ、なんにしても、次節である。
この不幸をしっかり絆にしても、長いシーズンを乗り切り、昇格へ向かいたい。