第28節 ザスパ草津VSベガルタ仙台 0-2


今節はヴェルディに再び敗北を喫したことを受け、サンタナ監督が大きくスタメンを変えてきた。
これまでスタメン出場していた高桑、チアゴ梁勇基、菅井を外し、かわりに小針、関口、熊林、中田を入れた。
この采配が試合にどう影響するのかと思っていたのだが、立ち上がりは案の定というか普段通りというか、スロースターティング。
下位の草津を相手に、寄せは甘いし、セカンドボールは取れない上、ボールをゴール前まで運ばれるので、一時はどうなることかと思ったが、去年の開幕以来のスタメン出場である小針が思いのほか素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。
小針の調子良さそうなセーブの助けなどもあって、草津の攻撃をしのいでいると、前半26分ベガルタのFKのチャンスが訪れる。
普段ならば、チアゴが蹴るところを、なんと今日はロペスがキッカーになったのだが、これば素晴らしいキックで、ボールがそのままゴールネットを揺らしたのだ。
なんだ、ロペスがそんなキックを蹴れるなら、普段からロペスに蹴らせろ!
と思いながら、喜んだのだが、このゴール以降、ベガルタが突然調子の良いときのサッカーをし始める。
つまり、草津の選手がボールを持っても、すかさず一人、二人と囲い込むようにしてボールを奪いに行き、すかさず速攻に移るというプレーだ。
こういうサッカーをコンスタントに出来れば、うちのチームは負けないんだよなあ、と思うような、見ていて快いプレーが続いた。

前半は1-0のまま終了したが、後半になると、またもや草津に押し込まれる場面などが出てきた。
特に相手にFKやCKを与える場面が多かったので、テレビ観戦といえどもひやひやすることが多かったように思う。
なにしろ、草津の10番が本当に良いところにボールを蹴りこむのだ。
その点、うちの小針も高桑と見まごうようなセーブ続出で、チームのピンチをしっかり守りきってくれた。

その後、63分にはロペスが流れの中から素晴らしいシュートを打ち、これが決勝点になった。


その後、熊林、ボルジェスにかわって、一度に菅井、萬代が投入されたが、二人とも頑張っていた。
特に萬代はものすごく惜しい場面を演出するなど、短い時間でしっかりチャンスを作ってくれた。
最近の萬代を観ていると、着実に成長しているなあとたくましさを感じるほどだ。
菅井にしても、太もも裏に違和感があるということで心配していたが、そんなことを感じさせない走りを見せてくれたと思う。次はしっかりスタメン出場して、そろそろ得点して欲しいなと思う。


そんなわけで、試合は2-0と快勝したが、まだまだ課題が残るのは否めない。
まずは立ち上がりの遅さ、そして攻撃に関しても、どうしてもロペス頼みになってしまうこと。
これからもロペスへのマークがきつくなるだろうことは間違いないので、周辺の選手たちがしっかりフォローするなり、別の攻撃パターンを考えるなりしないことには、今の状況は変らないように思う。
とは言え、やはり勝つこと、勝ち続けることがチームの悪い状態を打開するのに一番の薬であることは間違いないので、この調子で勝ち続けていって欲しいと思う。



因みにスカパーの解説者の人が、仙台が大きくスタメンを変えたことに対して、
草津にしてみたら、俺らの試合の時にメンバー落としやがって、という気分でしょうねえ。」
みたいな発言をしていたが、
「違う、違う、ほんとうにパフォーマンスが悪いからした、苦渋のメンバー交代だから。」
と、突っ込みたくてしょうがなかった。
やっぱり、関係者外には、そういうことは伝わらないんだな。あたりまえだけど。