みちのくダービー三回戦

土曜日は山形にてみちのくダービー
ダービーといえども、昇格を目指す仙台にとっては、まずは絶対に落とせない大事な試合だったのだが、結果・内容共に最悪の出来で、1-0というスコアで山形に負けてしまった。
最悪の内容だったというのは、つまり、選手が走らない、ボールを持った選手へのサポートがない、セカンドボールが拾えないなど。
誰か一人の調子が悪いというようなことではなく、一人一人の集中力が少しずつ欠けていて、ボールがまだ生きているのにぼんやり見過ごしたりというようなことが、試合中、度々観られた。
これは連戦が続く日程上しかたないというような意見もあるかもしれないが、山形とて条件は一緒である。というか、仙台は前節もホームで試合をしているのである。
かつて佐藤寿人がいみじくも言ったように、「準ホーム」である山形で試合をする仙台は、むしろ有利な条件下にいたのだ。
それなのに、なんとも言い訳のしようのない、覇気のない試合内容で、観ているこちらとしてはがっくりしてしまった。


その上、失点の仕方も前回とまったく一緒だったのが痛い。
財前のCKからゴール前にいた内山がヘッドでゴールしたのだが、前回も財前のCKがFKだっただけでまったく同じ形だったのだ。
ゴール前でのマークのずれというのは、これからは絶対にしてはならないミスなので、その辺はしっかり修正してほしいものだと思う。


ところで最悪の試合とはいえ、チャンスがゼロだったというのではない。
ボルジェスは少なくとも二回、決定的なチャンスを作ったものの、シュートが決められなかった。そしてチアゴもまた、左脚を振りぬいたボールがゴールポストを叩くという場面も作っている。
相手の山形だって特に調子がいいというわけでなく、全体的に試合のクオリティが低かったことを考えれば、この試合を落としたのはほんとうに痛かった。
その上、上位3チームは揃って勝ち点3を手に入れ、再び仙台は窮地に陥ることとなってしまったわけだ。


今後については、来週は試合がないため、次の試合まで二週間空くという日程になっている。
これ以上、上位との差が広げられないようにするためにも、この二週間でしっかり必要な修正をしてきてほしいと思う。
また後半途中から出場した大柴と中島の戦力はプラス要素だと思うので、彼らの労を厭わない無駄走りや相手の裏を取る動きなどは、もっと評価されてしかるべきだと思う。
特に大柴の動きはダービーでも秀逸で、惜しむらくは、最後のほうは彼にまったくパスがまわらなかったことだが、周囲との連携がもっとうまく行けば、今後大きな戦力になるのは言うまでもないことだ。


なんにしても、まだシーズンが終ったわけではないので、最後まで選手・スタッフ共にサポーターも諦めずに闘いたいものである。
この時期にサポーターが選手らの足を引っ張るなどはもってのほかで、野次、個人攻撃とて許されるべきではない。