ラッキーナンバーセブンlucky number slevin

Ura2007-02-02


冒頭の場面。
車椅子に乗ったブルース・ウィリスが空港のベンチに座った男に話しかける。
「こういう時があった」という前置きで話し始めた内容は、八百長競馬に2万ドル賭けて、運悪く馬が興奮しすぎて転んでしまったため、賭け金を返せなくてギャングに殺されてしまった家族の話だった。
なにがなんだかよくわからない内に観ているこちらは話に釣り込まれ、次に気がつくと、出てきたのはジョシュ・ハートネット
しかしこちらは一転変わって、なにやらコミカルな雰囲気だ。
「悪いことは三つ続くんだよ」と言いながら打ち明けたその「悪いこと」とは、失業し、彼女の浮気を発見してしまい、しかもNYの友人を訪ねてきた途中で強盗に会い、その上、鼻っ柱を殴られるというもの。
しかもこれだけでは終わらない。
どういうわけか、友人の家にいたところ、次々と友人を探している男たちがやってきて、彼と間違えられてしまう。
友人はどうやら、いろいろなところで金を借りまくっていたらしいのだ。

最悪の状況に立たされながらも、結構落ち着いた態度でトラブルをくぐり抜けていくジョシュ・ハートネットと、友人の隣人であるルーシー・リューの絡みがおかしい。
そしてハーネットを友人と取り違える対立するギャングのトップ二人というのが、モーガン・フリーマンベン・キングズレーだ。
前半は彼らも含めて、全員が比較的緊張感のゆるい、コメディを織り交ぜた展開で進んでいくのに、後半に近づくにつれて、突然全体のトーンががらっと変わり、どんでん返しがやってくる。
ほんと、最後の最後まできっちり楽しめる良い映画だった。

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監督:ポール・マクギガン
出演:ジョシュ・ハートネットブルース・ウィリスモーガン・フリーマン、サー・ベン・キングズレールーシー・リューほか
2006年、米独