#3 ベガルタ仙台VS 東京ヴェルディ1969

今日は待ちに待ったホーム開幕戦。
しかも相手は去年、ありとあらゆる因縁を残すことになったヴェルディだ。
今年のヴェルディはその上、かつての日本代表やら外国人選手やらをぞろぞろ移籍させていて、見るだにすごそうなチームだ。
しかし、一方のわがベガルタも、若手を中心にしながらも開幕二連勝と好調を維持している最中だ。
開幕二連勝しているのは、ベガルタヴェルディだけなので、三試合目にしていきなり首位攻防戦というのもすごい話だが、まあ、それはそれとしてホーム開幕戦なので、大いに盛り上がることが試合前から期待されていた。

で、わたしはというと、試合前から友人のおかげで選手出迎えに加わることが出来、クラブハウスからバスで到着したばかりの選手を久しぶりに間近で見て大興奮というところから始まった。
どうやら自分の無意識の反応から言うと、見られて嬉しかったのはロペスと白井のようです。
ロペスはいかにもわたしが好きそうなプレースタイルの選手なので、まあね、という感じだが、白井を見ての喜びっぷりは自分でも意外だった、かな。


そんな興奮から始まった開幕戦。
試合展開もかなり胸が躍る展開だった。
前半は特に、ヴェルディに、というよりもフッキに押し込まれながらも、組織だっての守備で危なげなくゴールを守り、隙を見てはカウンターという試合運び。
トップ2人の脚が速いので、こういう攻撃の形はかなりいいのじゃないかと思う。
この形が功を奏して、前半、梁からゴール前左に流れたパスを走りこんで来た菅井がヘッドでゴール。
それ以外にもチャンスはいろいろあったが、前半は1-0でベガルタがリードしたまま折り返し。
途中、ベガルタコアサポから湧き上がるフッキだけに向けられたコールプラスブーイングや、思うようにプレーさせてもらえないことに苛立ったフッキが、ジョニウソンにいちゃもんをつけ始め、それを宥めに入ったロペスの手まで振り払うなど、(フッキだけが)あわや一発触発という場面などもあったが、要するにそれだけベガルタのペースで試合は進行していたということだ。

後半もまた始まってすぐ、流れの中から中島がゴールを決めた。
これは萬代からのパスを中島が受け、キーパーと一対一になったのを落ち着いて決めたというもの。
試合後の中島のコメントによると、「萬代からボールが流れてくると信じていた」というのだから、この二人のコンビはずいぶんと成熟しているのかなあと伺える。

ところがこの、スタジアム中が沸きに沸いた二点目に対する歓喜も束の間、あっという間にヴェルディに得点されてしまう。
得点したあとでちょっと集中力が?と思ったが、その後、ベガルタの選手たちに少しずつ疲労が見え始め、ほんの少しずつなのだが、ところどころでズレが見え始める。
その上、ゴール前で相手FW?と接触した菅井が負傷交代となり、田村が入る。
田村個人としては攻撃にもよく絡んだし、特に文句はない出来だったと思うのだが、いかんせん、それ以外の選手たちの足も止まり始めたのだろう。
結局、後半終盤にフッキに得点されてしまい、そのまま、引き分けで試合終了となった。


ヴェルディがいかに個々人の能力で押し切ろうとしたとはいえ、ベガルタは組織の力でよく耐えていたし、内容から言えば、今日は勝てる試合だったと思う。引き分けてしまったのは残念と言えば残念だが、引き分けたことで課題が見えたと思うので、今後の成長の糧にすればいいのじゃないかと思う。

ところで今日は試合前に元ベガルタの選手、岩本輝雄がMJQ関係で花束贈呈をしたのだが、このときにスタンドからテルコールが起こり、ちょっと感動的だった。
これを受けたテルのほうも、ひとしきり今年のベガルタを褒めたあとに、「このピッチでまた試合をしたい」などとテルらしいコメントをし、またもやサポーターのハートを掴んでしまったようだ。


なにはともあれ、今日の試合は結果こそ引き分けだったが、特に前半は観ていて笑っちゃうほどパスが繋がっていて良かった。
良かったところは良かったところとして、あとは課題点をしっかり修正して、次の試合に臨んで欲しいと思う。
なにしろ、今年のベガルタは期待出来そうだなあ。
もう一試合も見逃したくない感じだ。