北大路魯山人と岡本太郎展

山形美術館に「北大路魯山人岡本太郎展」を観に行ってきた。

全然知らなかったが、魯山人はかつて太郎の祖父であり、岡本一平の父である岡本可亭に師事していたらしい。
しかも岡本家に寄宿していたというから、岡本家との繋がりはなんと三代に渡る。
太郎は魯山人に対して、
「家族のようにあたたかいものを感じる」と言い、
魯山人はそんな太郎に対して、
「いろいろ思うところはあっても、おしっこしに連れて行かれるところを見ているから、かわいいところがある」というではないか。
へー、知らなかった。


展覧会では、魯山人の書、陶器、屏風等に至る作品から、岡本一平、かの子、それに可亭の手による「山本山」の看板まであった。
中でもかの子の書は素敵だったなあ。
一平が絵を描いた横にかの子が綿々と文章をつづるというものもあったし、写経なんかもあった。


それでもやはり個人的にすきだったのは太郎の一連の作品だ。
二階のフロアいっぱいに置かれた作品は、書のような絵あり、絵あり、「座るのを拒否する椅子」群がありというヴァラエティー
そして数年前にメキシコで見つかった「明日の神話」の原画もあった(こっちは本物よりも大分小さい)。
これにはちょっと驚いたなあ。
まさか山形でそんな作品にお目にかかれるとは。
とはいえ、東京にある本物(というべきか)に対するけん恋の思いが深まったのは言うまでもない。


ちなみにこの日はペアだと入場料が半額になるという日で、数日前に思い立ってふらっと行ったのに、随分とラッキーなことばかりだった。
山形美術館にはロダンの彫刻とシャガールもあったし、またなにか面白い展覧会がかかるようなら行きたいなあ。