結婚というものは、
ヴォネガットが言っていた。
昔結婚というものは、家族がいっぺんにどかんと増えるものだったと。
彼曰く、
最近の結婚が全然うまくいかないのは、結婚しても話し相手が一人しか増えないから、らしい。
結婚すると、男は話し相手が一人増える。そしてそれは女だ。
女は結婚すると、話し相手が一人増える。そしてそれは男だ。
要するに、みんな言いたいのは、
あんた一人じゃ足りない。
ということらしい。
うーん。そうかな。
この話を思い出したのは、ベガルタの公式HPに載っていた岡山一成選手のメッセージを読んだときのこと。
岡山は柏から仙台のレンタルで来た経緯やら、
その前後の柏での鬱屈した思い、柏というチームに対する愛情、
そして仙台のサポーターに対する思い、
今年仙台に完全移籍してくれたことに関する思いなどなど。
心の奥底をひっくり返すようにして、ぶちまけて見せてくれた。
選手ともあろうものが、まさか自ら、
「柏から仙台に逃げて来た」
と言い放つとは。
仙台と柏のサポーター両方に対する真摯な姿勢が見える、
馬鹿がつくほど正直なメッセージだった。
岡山がそのメッセージの中で触れているように、
仙台の選手である菅井、永井、萩が岡山を引き止めるようなことを言ってくれ、
そのおかげで今年もまた岡山と一緒にチームを盛り立てていくことが出来る。
ベガルタは選手に恵まれているなあ、と、改めて思わされた。
で、家族がなんなのかというと、
わたしにとってはもうベガルタの選手たちは家族のようなものなので、
結婚願望というものがまったく無く、
この先結婚するであろうとはぜんぜん思えなくても、
要するにこれこそがヴォネガットの言うことなのだな、と
思い至ったのだ。
つまり、
ベガサポというものは、ベガサポになってしまうといっぺんに、
話し相手だろうが、なんだろうが、
家族がごそっと32人増えるということなのかも。
あ、それに、監督、スタッフ総勢が入ってさらに。