ポルトガル料理

Ura2004-11-22



友人と待ち合わせて渋谷にあるポルトガル料理の店へ行ってきた。
ポルトガル料理を食べるのは初めてのことだったので、はらはらしながら行って来たのだが、出てくる料理出てくる料理と本当に美味しくて、普段ありえないくらいたくさん食べてしまった。
食事はまずタコのマリネから始まった。
ポルトガルはタコをはじめとする海産物をたくさん食べるようで、メニューには実に多くの魚料理や貝料理があった。
タコのマリネは酸味の効いた、それでいて香草が最後まで(この香草がなんなのかはわからなかったけど)口に残るさわやかな味で美味しかった。
その後は、焼いたイワシ。一見日本料理とも見えるような、単純に焼いただけのイワシなのだが、表面がカリっと焼いてあるところにオリーブオイルをたっぷりかけて頂くとほんとうに美味。

因みに料理のお供は当然だがポルトガルワインで、最初はヴィーノ・ヴェルデ(だっけ?ポルトガル語はわからないので記憶が曖昧・・・)こと、「緑のワイン」という意味のワインを飲んだのだが、実際は緑というよりは薄い緑に近い黄色の美しい液体で、味は若い白ワインのそれだった。
口当たりはあくまで軽くフルーティーで、これから食事が運ばれてくるという時の食欲を快く刺激してくれる。

イワシの後は、ポルトガルの肉じゃがとでもいうような煮込み料理。豚とじゃがいもをトマトソースで煮込んだような料理だ。
味付けも微妙に肉じゃがに似ていて、お店の人の話によると、当地で彼が食べた料理は更に肉じゃがっぽかったらしい。
なにしろ、これって醤油入ってないよね、と思ったくらいだそうだから、推して知るべし。
ここからワインは赤にシフト。ワインのことはよく知らないので、お店の人のお薦めを出してもらって飲んだのだが、セミ・フル・ボディのこれまた素晴らしいワインだった。最後に鼻から抜ける香りがちょっと変わっていて、プルーンを思わせるような感じが新鮮だった。
この香りはポルトガル産の葡萄の特徴らしいのだが、ポルトガル産の葡萄というのはなんと200種以上も存在するようだ。
そしてポルトガルには伝統的な醸造方法を守っている頑固なワイン醸造所が未だにたくさん残っていて、そういうところは海外の葡萄を一切使わず、ポルトガル産の葡萄だけをブレンドしているらしい。
もし機会があったら、ポルトガルのワイナリーとかに行けたら楽しいだろうな。なにしろ、フランスやイタリアのワインとはまた一味も二味も違うばかりか、その香りが印象的でよかった。


ここまで食べたところで、お腹は大分満足していたのだが、それまでに食べていた料理がそれほど油っぽくなかったということと、出てくるものがすべて美味しかったということで、わたしも友人もまだまだ食べれるねと顔を合わせ、最後にリゾットを食べることで同意した。
このリゾットもまたトマト味だったのだが、最後を占めるに相応しい美味しさ。しかも米料理にも関わらずまったく重くないので、ざぶざぶ口に運ぶことが出来た。
この時ついでにポルト酒も飲んじゃったりして、わたしも友人もポルトガル料理をすっかり満喫した。
それにしてもこのポルト酒の美しい琥珀色と言ったら。
これはもうワインですらないのでは?というような香りと色、そして味だった。いや、美味しかった。


因みに蛇足だが、店を出る前に化粧室へ行くと、そこにはポルトガル代表チームのポスターが貼られており、わたしのポルトガル気分を一気に盛り上げてくれた。
なにしろそのチームはいわゆる「黄金の世代」と呼ばれるドリーム・チームのようなもので、今年のユーロでポルトガルサッカーの素晴らしいところを余すところなく見せてくれたあのチームなのだから。
わたしがフィーゴの顔を見て、ひとしきりうっとりしたことは勿論、言うまでもないわけです。

しかしそれにしても、この日はほんとうにたくさん食べた。
一食でこんなに食べることって多分一年に二度もないのじゃないかなあ。
店を出たあともイタリア式カフェへ向かい、しっかりカフェとドルチェも胃の腑におさめたわけだし。
なにしろ、健啖家の人と食事をするのはほんとうに楽しいことです。殊にその人がお酒も飲めちゃったりすると、もう向かうところ敵なしですね。