風に吹かれて波乗りジョニーって・・・

Ura2006-10-12


先日ふらっと本屋に立ち寄った折、インパクトのある装丁につい目を留めてしまい、終いには買ってしまったという本がこの「風に吹かれて豆腐屋ジョニー―実録男前豆腐店ストーリー」だ。
これはしばらく前から巷で話題になっている妙なパッケージの、しかし中身は本物という豆腐が出来るまでの話である。
社長である伊藤信吾豆腐屋の工場で働くようになった経緯から、人気商品である「風に吹かれて波乗りジョニー」を今でも進化させている経緯まで、興味深い話で盛りだくさんだ。
特に、社長が新商品を考える上で、「これまでになかったもの」という視点から取り組んで言ったのが興味深い。
彼自身がいみじくも本の中で言っているように、普通の大会社だったらマーケティングというのは当たり障りのないところをターゲットにするのが相場である。
男前豆腐」やら「風に吹かれて波乗りジョニー」などというふざけたとも思えるネーミング、そして豆腐とは思えないような奇抜なパッケージなどがまかり通ったのは、良い意味で社長である伊藤氏が自分勝手で妄想狂であったからである。
しかし、こういった一風変った商品がここまで爆発的に売れたのもまた、今の時代という、ネットで個人が物事を評価するというシステムが確立した時代だからとも言える。



それにしても、この本を読んでしまった今でも、わたしは実はこの豆腐を食べたことがない。
彼らが作る豆腐の作り方まで知っているというのに、まだ一度も実物を口にしたことがないというのは、なんとも業腹の話である。
ということで、明日時間があったら大きなスーパーにでも向かい、件の豆腐を買ってこようと思う。
特に「ジョニー」は従来の豆腐とは違い、ありえないほどの濃い豆乳を使うことによって、豆腐としては考えられない甘さを出すことに成功しているという。
しかも、その甘さというのは、砂糖などはまったく使っていない、純粋に大豆だけの甘さだというから驚きではないか。
因みに女優の菅野美穂は、ジョニーをあっためてはちみちをかけて食べるのがお気に入りらしい。
そんなことを聞くだけで、ジョニーに対する妄想がふくらみまくりである。
ああ、垂涎。