マリーアントワネット

Ura2007-01-29


アレクサンドル・デュマ著「王妃の首飾り」を読み始めた。
この、愛すべき大デュマによるアントワネットは、先日読んでいたアントニア・フレイザーの描くのとは、当然なのだが大分違うようだ。
フレイザーが、これまでこの悲劇の王妃が背負ってきた悪意ある中傷や面白半分の伝説、戯言、または過大な崇拝による美化などを、なるべくそぎ落とそうとして描いた王妃像とは対照的に、デュマが作り出して見せるのは、いわゆる美貌の、威厳に満ちた、心根の優しい王妃なのだ。
勿論これは、わたしも望むところの、デュマお得意の大団円で終わるようなロマンにきっちり仕上げるべく作り上げた、物語に巻き込まれるのにふさわしいヒロインなのだろう。

この二つの王妃像とは別に、ソフィア・コッポラがどのようにマリーアントワネットを描いて見せたのかが、今から楽しみでならない。
出来れば明日にでも映画を観にいければと思う。